メンタルヘルス不調を持つ人であれ、そうでない人であれ、社会生活のなかでは困りごとがつきものです。
このようなとき役に立てていただきたいのがSST(ソーシャルスキル・トレーニング)です。
たとえば、次のような場面で困ったことはないでしょうか。
人に何かをお願いする
人からの依頼をお断りする
人に感謝の気持ちを伝える
例を一つとり上げて検討してみましょう。
人に何かを頼むというのは、なかなか敷居が高いものです。
どうすれば相手に快く受け入れてもらえるか、多くの人が頭を悩ませた経験があると思います。
このような場面で必要なソーシャルスキルには次のようなものがあります。
今、相手に話しかけてもよいのか「察する」スキル
頼みごとをするときに、相手の都合を「尋ねる」スキル
相手が気持ちよく受け入れてくれるために「クッション言葉を使う」スキル
頼みごとを受け入れてくれたことへの「感謝を伝える」スキル
自分の都合を一方的に押しつけるのではなく、相手の立場や状況を尊重するスタイルのコミュニケーションです。
このようなコミュニケーションのスキルを言葉にしてみると次のようになるでしょう。受け取るほうはどのように感じるでしょうか。
「今、話しかけても大丈夫ですか? お願いがあり、相談に来ました。
お忙しいとは思うのですが、書類のチェックをお願いできないでしょうか。(略)ありがとうございます。助かります」
「書類のチェックをお願いしたいんですが」と、用件のみを伝えるより、上記のような言い方をしたら印象が変わって聞こえないでしょうか。
より柔らかく、好感を持って受け止めてもらえるかもしれません。すると、頼みごとをするという難しいやりとりもスムーズにおこなえるでしょう。
一つのやりとりをするだけでも、これだけのソーシャルスキルが盛り込まれていると考えると、私たちの社会生活はいかに多くのソーシャルスキルで成立しているか想像がつきます。
ソーシャルスキルに完ぺきはありませんが、ポイントを押さえ、ストレスの少ない社会生活を送りたいものです。そのためにSSTは有効と言えます。