就職に向けたサポートを受けられることだけが就労移行支援事業所のメリットではありません。
企業へアピールする際の実績を作ることにもつながります。
たとえば、通所率。
毎日事業所に通うことは、通勤のようなものと、とらえると想像しやすいかもしれません。
就労移行支援事業所へ安定的に通所できるようになれば、企業側も「本採用後の勤怠は安定しそうだ」と、具体的な就労イメージを持つことができます。
企業の人事・採用担当者からすると、勤怠が安定しているかは採用を見極める大事なポイントとなります。
企業にしてみれば、障害の有無に関わらず、欠勤が多くなりがちな従業員のサポートは難しいものです。
突発的な欠勤が続くと、企業側もどのように仕事を割り振ればいいかわかりません。
その仕事に納期があるものなら、どこまで業務を依頼していいのかも判断がつきにくくもなります。
このように企業視点から考えると、安定した通所ができている実績がアピールポイントにつながることを理解できるのではないでしょうか。
就労移行支援事業所で最初は体調が安定せず、思うように通えなかったとしても心配いりません。
徐々に生活リズムを整え、毎日通うことができるようになれば、調子が悪い時期を乗り越えた成功経験とともに、週5日フルタイムで働ける状態であるアピールポイントをつくれます。
また、自分の「障害を理解し、どのような配慮が必要なのか伝えることができる能力」を身につけることもできます。
就労移行支援事業所では、「障害について理解するプログラム」や「それを他者に伝えるプログラム」をおこなうことがあります。
合理的配慮がある企業でも、配慮を難しく感じる場面はどうしてもあります。
どんな場面で、どの程度の配慮が必要なのか、一人ひとりに異なるのでなおさらです。
そのため、自分の障害に関する説明や必要な配慮を説明できるようにしておくことで、会社側のサポートを得やすくなることや、無理のない働き方、安定した就労継続につなげることができます。
このように障害をお持ちの方が、一般企業での就職や障害者枠を活用した障害者雇用での就労を目指す場合、就労移行支援事業所を利用することで多くの活用メリットがあります。
利用料について気になる方は『就労移行支援の利用料はどのくらいかかる? 事業所選びの参考にしたい!』も参考にしてください。