就労移行支援事業所を利用することには、障害への理解がある専門スタッフのサポートなど、一人で就職活動をおこなう場合とは異なる多くの強みが存在します。
ここでは、具体的なメリットを紹介します。
自分に合った仕事探し
就労移行支援を利用する一番のメリットといえるのは、自分に合った仕事を見つけられることです。専門スタッフとの面談を通して自身の障害特性や得意・不得意なことを客観的に整理することにより、安定して長く働くためにどのような仕事や配慮が必要かを深く理解できます。
またさまざまな職業訓練や企業実習を経験するなかで、これまで気づかなかった興味や適性が見つかり、仕事の選択肢が広がることもあります。
このように自己理解を深め、専門家の視点も取り入れることで、入社後のミスマッチを防ぎ自分らしく働ける職場を見つけやすくなります。
スキルの習得
多くの事業所では、個々の目標やスキルレベルに合わせたカリキュラムが用意されています。たとえばパソコンスキル、ビジネスマナー、電話応対といった基本的なビジネススキルの習得が可能です。
さらに職場での円滑な人間関係に不可欠なコミュニケーションスキルとして、報告・連絡・相談の練習や、相手に分かりやすく自分の意見を伝えるトレーニングもおこないます。
加えて自分の障害特性を理解しストレスにうまく対処するための練習や、安定した勤怠につながる体調管理の方法など、長く働き続けるために必要な知識も身につけることができます。
一貫したサポート
就労移行支援のサポートは、事業所での訓練期間中だけではありません。就職活動の段階から実際に就職した後の職場定着まで、一貫したサポートを受けられるのが大きな特長です。
就職活動中は、履歴書の添削、模擬面接といった具体的な対策を、スタッフがマンツーマンで支援します。企業面接にスタッフが同行してくれる場合もあります。
そして重要なのが、就職後の「定着支援」です。新しい環境での悩みや課題について、利用者と企業の間に立って調整をおこない、解決策を一緒に考えてくれます。この定着支援があることで、長期的な活躍につながります。