少し言われただけで泣くのは病気なの? 子ども・大人ごとに原因や対処法、相談先を徹底解説
仕事で少し注意された、些細な一言が気になった、そんな理由ですぐ涙が出てしまう人がいます。
この記事では少し言われただけで泣いてしまう原因を、子ども・学生・大人といった年代別に解説。HSPなどの気質やうつ病・適応障害といった可能性にも触れ、具体的な対処法や相談先を詳しく紹介します。
仕事で少し注意された、些細な一言が気になった、そんな理由ですぐ涙が出てしまう人がいます。
この記事では少し言われただけで泣いてしまう原因を、子ども・学生・大人といった年代別に解説。HSPなどの気質やうつ病・適応障害といった可能性にも触れ、具体的な対処法や相談先を詳しく紹介します。
目次
病気や障害のこと、暮らしのこと、
お金や社会保障制度のこと、そして仕事のことなど、
何でもご相談ください。
ささいなことで涙が出るのは、性格だけでなく心や体からのサインかもしれません。特に急に涙もろくなったなど、ご自身の変化が気になるときは注意が必要です。
ここでは、その背景に考えられる精神疾患の症状などを解説します。
うつ病は、気分が強く落ち込み興味や喜びを感じられなくなる状態が続く精神疾患です。
脳内のセロトニンなど、感情や意欲に関わる神経伝達物質の働きが低下することが一因と考えられています。症状は精神的なものにとどまらず、身体にも現れます。
精神症状としては、強い憂うつ感や不安・焦りが強くなる、集中力や判断力が低下するといったものがあります。特に感情のコントロールが難しくなるのも症状のひとつで、これまで気にならなかったささいな一言にひどく傷ついたり、わけもなく涙がこぼれたりすることも増えます。これは脳の機能低下により、感情のブレーキが利きにくくなっているためです。
身体症状には、眠れない・逆に眠りすぎる(不眠/過眠)、食欲不振や疲れやすいなど、さまざまなものがあります。
これらの症状が2週間以上続く場合はうつ病の可能性があるため、専門家へ相談し、適切な治療で回復を目指すことが大切です。
適応障害は、職場の人間関係や環境の変化といった特定のストレスが原因で、心身に不調が現れる精神疾患です。
主な症状は強い不安感や抑うつ気分、焦りといった情緒の不安定さなどで、涙もろくなるのもそのひとつです。ストレスの原因に触れると、感情がコントロールできず涙が止まらなくなることがあります。行動面には無断欠勤や引きこもり、過食や過度な飲酒などの変化が見られることもあります。
原因となるストレス源から離れると、症状が改善する傾向があります。
自律神経失調症は、ストレスや不規則な生活によって自律神経のバランスが崩れ、心身にさまざまな不調が生じる状態です。
全身を調整する自律神経が乱れると、めまいや動悸、頭痛といった身体症状のほか、イライラや不安感など精神的な症状も現れます。感情のコントロールが難しくなり、ささいなことで怒ったり急に悲しくなって涙が出たりするのも症状のひとつです。
これらは特定の病気ではなく多様な症状が現れる状態のため、解決には生活習慣の見直しやストレス軽減が大切になります。
双極性障害は、気分が高揚して活動的になる「躁(そう)状態」と、憂うつになる「うつ状態」を繰り返す精神疾患です。
躁状態では過剰に自信に満ちて活動的になる一方、うつ状態ではうつ病のように意欲が低下し、気分が落ち込みます。涙もろさといった感情の不安定さは、うつ状態や両者が混在する混合状態のときに見られやすい症状です。激しい気分の波に自分でもついていけず、混乱から涙が止まらなくなることもあります。これは本人の意思でコントロールできるものではなく、周囲から誤解されることも少なくありません。
PTSD(心的外傷後ストレス障害)は、命の危険を感じるような体験(トラウマ)の記憶が残り続けてさまざまな症状を引き起こす精神疾患です。
主な症状に、つらい出来事を繰り返し思い出す「再体験」、関連する状況を避ける「回避」、常に神経が張り詰めている「過覚醒」などがあります。特に過覚醒の状態では神経が過敏になるため、ささいな物音で驚きやすく、イライラしたり感情のコントロールが難しくなったりします。日常の何気ない会話や風景が引き金(トリガー)となり、とつぜん理由もなく涙があふれ出てくることがあるのです。
HSP(Highly Sensitive Person)は、生まれつき感覚が鋭く、周囲の刺激を敏感に感じ取る気質を持つ人のことを指します。これは精神疾患ではなく個人の特性によるものです。
HSPには「物事を深く処理する」「刺激を受けやすい」「感情の反応が強く表出してしまう」といった特長があります。たとえば相手の表情や声のトーンから言葉になっていない感情を読み取り、まるで自分のことのように感じてしまうため、他人の悩みを聞いているうちに一緒に泣いてしまうことがあります。また人混みや大きな音、強い光といった外部からの刺激に圧倒されやすく、疲労で涙が出てしまうことも少なくありません。
少し言われただけで深く傷つき涙が出てしまうのも、言葉の裏にある相手の意図や感情まで深く考え、重く受け止める気質が影響していると考えられます。相手がそこまで怒っていない・自分が悪いわけではないと頭ではわかっていても、相手をがっかりさせてしまったのではないかと過剰に自分を責めてしまいがちです。
HSPは病気ではないためそれだけでは治療の対象とはなりませんが、その特性のために二次的にあらわれた気分の落ち込みや不安感などがある場合には医療機関に相談しましょう。
また、自らの特性を理解し、刺激の強い環境を避けたりひとりでゆっくり過ごす時間を確保したりするなど、自分に合った対処法を見つけることで生きづらさを和らげることができます。
月経前不快気分障害(PMDD)は、月経が始まる1~2週間前から心身に不調が現れ、月経が始まると症状が和らいだりなくなったりする状態です。月経前症候群(PMS)と似ていますが、それと比較するとPMDDは特に精神的な症状が強く、日常生活に深刻な支障をきたします。
主な精神症状として、気分の著しい落ち込み、絶望感、強い不安や緊張、イライラ、怒りっぽさなどが挙げられます。感情のコントロールが非常に難しくなり、普段なら気にならないような家族やパートナー、子どもの言動に激しく腹を立てたり、ささいなことで涙が止まらなくなったりします。
自分では感情を抑えようとしてもできず、人間関係を悪化させてしまうことも少なくありません。身体症状としては過食、過眠、倦怠感、胸の張りや痛みなどが見られます。これらの症状が月経周期と連動して現れる場合は、PMDDの可能性が考えられます。婦人科や心療内科で相談できます。
これら以外にも、涙もろさや感情の不安定さを引き起こす可能性のある精神疾患はあります。
たとえば不安障害は、過剰な不安や恐怖が日常生活に影響を及ぼす疾患の総称です。パニック障害や社交不安障害などがあり、強い不安感から涙が止まらなくなることがあります。
また境界性パーソナリティ障害などのパーソナリティ障害では対人関係や自己像の不安定さから感情のコントロールが著しく困難な状態が見られます。
さらに女性の場合は更年期障害によってホルモンバランスが大きく変動し、自律神経が乱れることで、うつ病に似た気分の落ち込みや涙もろさといった症状が現れることもあります。
いずれの場合も自分だけで判断せず、気になる症状が続く場合は専門機関に相談することが重要です。
子どもが少し注意されただけですぐに泣いてしまう姿を見ると、心配になるかもしれません。しかしその涙には成長過程における大切な意味が隠されています。
ここでは、特に小学生までの子どもが泣きやすい心理的背景を解説します。
幼い子どもはまだ語彙が少なく、自分の感情を的確に言葉で表現する能力が十分に発達していません。「悲しい」「悔しい」「寂しい」といった複雑な気持ちを、「おなかがすいた」や「眠い」といった事実のようにうまく伝えることができないのです。そのため自分の内側にある感情をうまく処理できず、もっとも原始的な表現方法である「泣く」という行動で示します。
大人から見ればささいな注意であっても、子どもにとっては大きなショックを感じ、それを言葉にできないもどかしさから涙があふれてしまうのです。これは自己表現のひとつの手段であり、成長とともに言葉で伝えられるようになっていきます。「悲しかったね」などと気持ちを代弁してあげることでも、子どもは自分の感情を言葉と結びつけやすくなります。
子どもにとって、親は安全基地そのものです。泣くことで親が心配して駆けつけてくれた、優しく抱きしめてくれたという経験を繰り返すうちに多くの子どもは「泣けば親が自分に注目してくれる」と学習します。特に下にきょうだいが生まれたり、親が仕事で忙しくしていたりするなど、自分への関心が薄れていると感じるとき、子どもは寂しさや不安から親の気を引くために意図的に泣くことがあります。これは「甘えたい」という気持ちの裏返しでもあり、それをうまく伝えられないゆえの行動ともいえます。少し言われただけで大げさに泣くのは「もっと構ってほしい」というサインかもしれません。
「泣いてもダメ」と突き放すのではなく、数分でもその子だけと向き合う特別な時間を作って安心させてあげるとよいでしょう。
生まれつき感受性が豊かで、周囲の雰囲気や人の感情を敏感に感じ取る子どももいます。いわゆるHSC(Highly Sensitive Child)と呼ばれる気質の子どもたちです。こうした子どもは、親や先生が何気なく発した一言でもその言葉の裏にある非難やがっかりした気持ちを敏感に察知し、深く傷ついてしまいます。また友達が叱られているのを見るだけで、まるで自分が叱られたかのように感じて泣いてしまうこともあります。これは共感能力が非常に高いためです。繊細さゆえの涙であり、心の優しさの表れともいえます。
「いろんなことに気づけるのは素敵だね」と、その繊細な感受性そのものを肯定することに重きをおいて接するとよいでしょう。
子どもは、大人よりも心身のコンディションが感情に直結しやすいです。たとえばおなかがすいている、疲れている、眠いといった生理的な不快感を抱えていると、心の余裕がなくなります。このような状態のときに少しでも叱られたり思い通りにいかないことがあったりすると、感情の堤防が決壊しやすくなり、わっと泣き出してしまいます。普段なら聞き分けられるようなことでも体調が万全でないために我慢ができず、涙につながってしまうのです。特に夕方になるとぐずりやすくなるのは、一日の活動で疲れがたまっていることが大きな原因です。
まずは十分な休息や食事がとれているか、生活リズムが乱れていないかということも確認してみてください。
「もっと上手にやりたい」「失敗したくない」という気持ちが強い子どもも、少しのことで泣きやすい傾向があります。特にこれまで何でもそつなくこなし「できる子」というセルフイメージでいると、ささいな失敗やつまずきが大きな挫折感につながります。
大人からの「もうちょっと頑張ろうね」といった励ましの言葉でさえ、「今の自分はダメなんだ」という否定のメッセージとして受け取り、悔しさや情けなさから涙を流してしまうのです。完璧でありたいという思いが強いほど、理想と現実のギャップに苦しむことになります。
結果だけでなく挑戦した過程に注目することで、失敗しても自分を認められる気持ちを育てましょう。
思春期にあたる中学生や高校生の年代は、心も体も大きく変化する時期です。
大人へと成長していく過程で、子どものころとはまた違った複雑な理由によって感情が揺れ動きやすくなり、泣きやすくなってしまうこともあります。
思春期は「他者から自分がどう見られているか」を気にする自意識が高まる時期です。そのため人前で注意されたり自分の欠点を指摘されたりすることに対して、過敏に反応しやすくなります。小学生のころは平気だった先生からの注意も「みんなの前で恥をかかされた」「プライドが傷つけられた」と感じ、悔しさから涙が出てしまうのです。特に友人関係のなかでの自分の立ち位置を気にするあまり、些細なからかいや冗談も自分を否定されたように感じて、自分でも驚くほど深く傷ついてしまうことも少なくありません。
周りの大人は、何かを指摘する際に人前を避け、本人のプライドを尊重する配慮が求められます。
この年代は性ホルモンの分泌が活発になり、第二次性徴が起こる時期です。このホルモンバランスの急激な変化は感情をコントロールする脳の働きにも影響を与え、情緒が不安定になりがちです。自分でも理由がよくわからないけれど、急にイライラしたり悲しくなったり、不安になったりします。こうした心の土台が不安定な状態では、普段なら受け流せるようなささいな一言が感情を揺さぶる最後のひと押しとなって涙が止まらなくなってしまうことがあります。これは本人の意思とは関係なく起こる、生理的な現象といえるでしょう。
本人も周りも「これはホルモンの影響で、すべてが自分のせいではない」と理解するだけで、気持ちが少し楽になることがあります。
中学生・高校生になると友人関係がより複雑になり、勉強や部活動、さらに進路についての悩みも深刻になります。友人グループ内でのいざこざやSNSでのやり取り、思うように上がらない成績、将来への漠然とした不安など、この年代は常にさまざまなストレスにさらされています。心のなかにストレスという名の水が少しずつ溜まっていき、コップの縁ぎりぎりまで満たされているような状態です。そこに親や先生からの「勉強しなさい」「まだ進路は決まらないの?」といった一言が加わることで、コップから水があふれ出すように、涙となって現れるのです。
家庭では正論を投げかけるより、まずは本人の気持ちを受け止め、安心して羽を伸ばせる逃げ場であることも大切です。
思春期は親から精神的に自立したいという気持ち(自立心)と、まだ親に頼りたい・守ってほしいという気持ち(依存心)がせめぎ合う複雑な時期です。親に対して反抗的な態度をとる一方で、心の奥底では親の愛情を求めています。そのため親から少し厳しいことを言われると「自分のことを理解してくれない」という反発心と、「見捨てられたかもしれない」という不安感から感情が大きく揺さぶられて涙が出てしまうことがあります。これは自立へと向かう健全な成長過程で起こる、心の葛藤の表れです。
親は子どもの反抗的な態度を真に受けすぎず「いつでもあなたの味方だ」というメッセージを伝え続けることが支えになります。
自己肯定感とは、ありのままの自分を肯定し価値ある存在として受け入れる感覚のことです。この時期は他人と自分を比較して劣等感を抱きやすく、自己肯定感が揺らぎがちです。「自分は何をやってもダメだ」「どうせ自分なんて」という思いを抱えていると、他人からのささいな指摘や注意も「やっぱり自分はダメなんだ」という否定的なメッセージとして強く受け止めてしまいます。自分の存在そのものを否定されたように感じ、深い悲しみや無力感から涙がこぼれてしまうのです。
結果や能力を評価するのみではなく、本人がそこにいるだけで価値があるという「存在そのもの」を肯定する関わり方を意識するとよいでしょう。
人前で感情的になるのは避けたいものですが、ストレスやプレッシャーがかかる場面で不意に涙がこぼれてしまうこともあるでしょう。
ここではそうした状況で冷静さを取り戻し、自分をいたわるためのアドバイスを紹介します。
職場や会議中など、感情が高ぶって「泣きそう」だと感じたら、可能であれば一度その場を離れるのが効果的です。トイレに立つ、飲み物を取りに行く、資料の確認をするなど、自然な口実を見つけて、気持ちが乱れる原因から距離をとりましょう。
場所を変えることで一度自分の意識をそらし、気分転換のきっかけになります。数分間であってもひとりになれる時間をつくることで、落ち着きを取り戻し、気持ちをリセットしやすくなります。席に戻る前に、冷たい水で顔や手を洗うのもおすすめです。
強いストレスで体が緊張し呼吸が浅くなるのは、気持ちを高ぶらせる神経が働いているサインです。ここで息をゆっくり吐くことを意識した深呼吸をおこなうと、心と体をリラックスさせる神経のスイッチが入ります。
このように呼吸は意識的にコントロールすることで、神経の働きに影響を与えられる数少ない手段です。高ぶった感情や体の反応を直接おさえようとするのではなく、まず呼吸を整えることで冷静さを取り戻すきっかけをつかめます。デスクに座ったままでも簡単にできるため、人知れず気持ちを落ち着かせたいときに有効な方法です。
感情の起伏は、体の感覚とも密接に関連しています。そのため飲みものをとる行為は、気分転換の良いきっかけになります。冷たい飲みものを飲むと、気持ちを切り替えるのに役立ちます。逆に温かいハーブティーなどを飲むと、その温かさで体がリラックスし、ホッと一息つくことができます。
特にカモミールやラベンダーなどのハーブティーには、心を穏やかにする働きがあるといわれています。お気に入りの飲みものをとるという行為そのものも、気持ちを切り替えるための良いスイッチになり得ます。
涙が出そうなときは、その原因となった出来事や言葉が頭のなかをぐるぐると巡りがちです。この堂々巡りを断ち切るために、あえてまったく関係のないことに意識を向けてみましょう。
たとえば「今日の夕飯は何にしようか」「今週末の予定を立てよう」「好きなペットやアイドルのことを思い浮かべる」など、自分にとって少しでも心地よいことを考えるのがポイントです。また窓の外の景色を眺めて、雲の形や通行人の数を数えるなど、単純な作業に集中するのも有効です。
自分の感情に飲み込まれてしまいそうなときは、一歩引いて自分の気持ちを客観的にながめてみる方法が役立ちます。
「ああ、今わたしはすごく悲しいんだな」「Aさんに言われた言葉で、悔しいと思っているんだな」というように、心のなかで自分の気持ちを冷静に言葉にしてみましょう。思わず出てきた感情に「悲しい」「悔しい」といった名前をつけることで、感情そのものと自分自身との間に少し距離が生まれます。これにより、感情に振り回されにくくなります。これは自分を責めるのではなく、ただ「そう感じているんだな」と事実を認めてあげる作業なのです。
つらかった思いをひとりで抱え込んでいると、ネガティブな感情はどんどん膨らんでいきます。仕事が終わった後や週末などに、信頼できる相手や専門家に話を聞いてもらうだけでも心は軽くなるものです。
ここで大切なポイントは、アドバイスを求めることではなく「ただ話を聞いてもらう」ことです。「こんなことがあって悲しかった」「悔しくて涙が出そうだった」と自分の感情を言葉にして外に出すことで、頭のなかが整理され、気持ちが落ち着きます。共感してもらえることで孤独感が和らぎ「自分には味方はいて、ひとりじゃない」と感じることができます。
ささいなことで涙が出る状態が続き、日常生活や仕事に支障を感じるとき、ひとりで抱え込まず専門家に相談することも大切です。しかし、どこへ行けばいいのかと迷う方も多いでしょう。相談先は、主に「医療機関」「カウンセリング」「公的な相談窓口」の3つに分けられます。
まずうつ病など精神疾患の可能性が考えられる場合は、精神科や心療内科といった医療機関が選択肢です。精神科は気分の落ち込みなど心の不調全般を、心療内科はストレスが原因の身体症状(頭痛、腹痛など)を主に扱います。医師による診察のもと、診断や必要に応じた薬の処方が受けられるのが特長です。
病気かどうかはわからない場合は、自己判断をせずにまずは医療機関を受診してみましょう。
病気ではなく治療対象とならないけれどもモヤモヤした気持ちや悩みがあるという場合には、カウンセリングが適しています。カウンセリングでは臨床心理士などが対応し、じっくり話を聞いてもらったり、自分の気持ちや考え方を整理することができます。
対話を通して問題解決の糸口を探る場所であり、HSPの気質による生きづらさなど、病気とは断定しにくい悩みも専門家の視点から相談に乗ってもらえます。
いきなり医療機関やカウンセリングへ行くことに抵抗がある場合は、各自治体の保健所や精神保健福祉センターといった公的な相談窓口を利用するのもひとつの手です。無料で電話や面接相談ができ、秘密は厳守されます。話を聞いてもらうだけでなく、状況に応じて適切な専門機関を紹介してもらうことも可能です。
どの相談先を選ぶにしても、担当者との相性は非常に重要です。ウェブサイトの情報や口コミなども参考にしつつ、最終的にはご自身が安心できる場所を見つけることを優先してください。
少し言われただけで泣いてしまう背景には、性格だけでなくストレスやHSP、うつ病などの可能性も考えられます。その涙は、心や体が発している「少し休もう」というサインかもしれません。自分を責めすぎず、まずはセルフケアを試してみてください。
しかしひとりで抱えきれずつらいと感じるときは、決して無理をせず専門機関に相談することも大切です。涙もろい自分を否定せず、まずは優しくいたわってあげることから始めましょう。
※コラム中の画像は全てイメージです
病気や障害のこと、暮らしのこと、
お金や社会保障制度のこと、そして仕事のことなど、
何でもご相談ください。